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螢川

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螢川』(ほたるがわ)は、宮本輝小説であり、1978年1月18日に第78回芥川賞を受賞した作品である[1]。『文芸展望』1977年10月号初出、『泥の河』を併録して1978年筑摩書房より刊行された。

泥の河』、『道頓堀川』とともに、宮本の「川三部作」をなす作品である。富山県を舞台にしており、本作における螢川はいたち川を指す[1]1987年に映画化された。

父と友の死に遭い、恋を経験する思春期の少年の姿と、彼の目に映る大人の世界を、詩情豊かに描く。

映画

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螢川
監督 須川栄三
脚本 中岡京平
須川栄三
原作 宮本輝
出演者 三國連太郎
十朱幸代
坂詰貴之
沢田玉恵[2]
音楽 篠崎正嗣
撮影 姫田真佐久
編集 鍋島惇
製作会社 キネマ東京
日映[3]
配給 松竹[4]松竹洋画系[5]
公開 日本の旗 1987年2月21日[4]
上映時間 115分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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1987年2月21日に公開[4][6]。昭和30年代の富山県を舞台に少年の性の目覚めと人間的成長を描く[4][5][6]クライマックスの飛び交う場面を大規模な特殊撮影で表現し、各方面で話題を呼んだ[2][5]特殊効果を担当したのは、円谷英二の最後の弟子で光学合成の匠、川北紘一文部省選定作品。

スタッフ

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キャスト

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製作

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須川栄三は10年ぶりの本編メガホン[5][7]十朱幸代は1980年の『震える舌』以降、急激に映画づいたが[5]、本作では抑えた演技に徹する[5]ヒロインの新人・沢田玉恵は須川監督から「日本古来の典型的なおかめ顔がいい」と言わしめ、見事な"田舎の美少女"ぶりを見せるが[5]、映画は本作一本だけの出演と告知され[5]、公開時には芸能界を引退しており、螢のような儚い一期一会とも評された[5]

撮影

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クライマックスの螢数百万による乱舞はやや唐突ながら、当時としては画期的な映像美とも評された[5]。合成だけで1か月かかったという[8]。映画館に『椿三十郎』と『キューポラのある街』の手書き看板が掛かるシーンがある。

興行

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松竹洋画系で公開[5]。松竹邦画本番線は『青春かけおち篇』/『自由な女神たち[5]

作品の評価

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批評

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大久保賢一は「英子役の沢田玉恵は『博多っ子純情』の松本ちえこ以来のクラスのマドンナの輝き」などと[9]、北川れい子は「北原白秋の『からたちの花』という唱歌が繰り返し聞こえてきた。哀惜と抒情もここまでくれば本物」などと[9]、深沢哲也は「少年たちが蛍の大群を見る場面は、この世のものとは思えないようなファンタスティックな光景を現出させているが、ギンギンギラすぎてスピルバーグ的な通俗さが気になる」などと[9]松田政男は「ラストへ至って急転直下、まさしく銀河のように光り流れる蛍の大群に圧倒された。須川栄三のモダニズムは健在だった」などと[9]村上知彦は「美しい日本の四季も、少年の屈折も、大人の距離感も、故郷喪失の痛みも、嫌いではない。だが昭和37年というのが、どうしても引っかかる。11歳のぼくにとって1962年といえば、ハナ肇とクレージーキャッツであり、『ザ・ヒットパレード』であり、『ベン・ケーシー』であり、『コンバット!』だった。それらすべてを『椿三十郎』に代表させられてはたまらない」などと評している[9]

佐藤忠男は「北陸の生活のディテールをきちんと押さえた姫田真佐久のカメラもよく、映画全盛期に名匠に師事して鍛えられた須川監督の確かな腕を再認識させる佳作となった。ようやく自身の本領とすべき世界を探り当てた作品であるように思われる」などと評している[7]

受賞歴

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脚注

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  1. 1 2 『富山市史 第五巻』(1980年3月10日、富山市役所編集・発行)930頁。
  2. 1 2 『蛍川』 (PDF) 追手門学院大学 宮本輝ミュージアム
  3. 1 2 3 4 螢川 - 国立映画アーカイブ
  4. 1 2 3 4 5 螢川”. 日本映画製作者連盟. 2026年3月7日閲覧。
  5. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 「邦画封切情報『螢川』(松竹洋画系)」『シティロード』1987年2月号、エコー企画、32頁。
  6. 1 2 【作品データベース】螢川 ほたるがわ - 松竹
  7. 1 2 「須川栄三 文・佐藤忠男」『日本映画・テレビ監督全集』キネマ旬報社、1988年、205–206頁。
  8. 1 2 3 4 第11回日本アカデミー賞 優秀賞”. 日本アカデミー賞公式サイト. 日本アカデミー賞協会. 2026年3月7日閲覧。
  9. 1 2 3 4 5 「ロードショー星取表『螢川』」『シティロード』1987年2月号、エコー企画、31頁。

外部リンク

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